Q.38 壁面材組立て時の注意点

(更新日:2009年4月27日)

 壁面材組立て時で注意すべき点にはどのようなものがありますか?

A.38

補強土壁の壁面材にはコンクリート製壁面材と鋼製枠壁面材に大別できる。

ここではコンクリート製壁面材と鋼製枠壁面材に分けて述べることにする。

(1) コンクリート製壁面材

  1. 通常は重量があるため,組立てにはクレーンを使用する。クレーンは壁面材の重量や,仮置き場から設置位置までの距離を考慮して機種の選定を行う。作業は危険を伴うので,安全・確実を第一に心掛ける。
     特に施工中の事故では,最下段壁面材の組立時に壁面材が倒れることにより発生することが多いことを念頭において,十分に注意して施工することが必要である。
  1. 壁面材の組立てに先立ち,施工精度を確保するために,適切な位置及び間隔に基準点や丁張りを設け,常に壁面材の垂直度や勾配を確認しながら施工するものとする。壁面垂直度等を管理する方法としては,通常は丁張りと水糸による方法と,下げ振りによる場合が多い。

 

表-1 丁張りの標準設置間隔(「道路土工-施工指針」より)

図-1 コンクリート製壁面材組立てのための丁張り 図-2 鉛直度確認方法の例

 

  1. 最下段壁面材は,墨出ししたコンクリート基礎上に正しく設置し,各壁面材の垂直度(もしくは勾配)及び高さを確認の上,前面の支柱等により固定しなければならない。最下段壁面材の組立ての良否が,壁面全体の施工精度を決定するといっても過言ではないほどの重要な作業である。
     なお,コンクリートパネル壁面材を設置する場合に は,盛土材や補強材の種類,締固め度によって異なるが,一般的には1/100程度背面側に傾斜させて設置すれば,完成時に垂直度が確保されやすい。
  2. 常に壁面垂直度(もしくは勾配)を確認しながら施工するが,異常な変位が観測されれば,直ちに作業を中止して,原因の追究を行わなければならない。壁面材変位の原因としては,盛土材が不良の場合,盛土材のまき出し・転圧作業が規定どおりでない場合,補強材が緩んでいる場合,浸透水が盛土内に浸入した場合等が考えられる。

 

(2) 鋼製枠壁面材

  1. 鋼製枠は軽量であるため,通常は人力により組て・運搬を行う。この時,地面を引きずったり,投げ落としたりしてはならない。また,壁面材は剛性が小さく変形しやすいので,取扱いには十分注意する必要がある。
  2. 鋼製枠の壁面勾配は,壁面緑化のために垂直ではなく,1:0.2~0.5程度に傾斜して組立てる場合が多い。常に所定の壁面勾配を確認しながら組立てるものとする。
  3. その他の注意点はコンクリート製壁面材の場合と同様である。
写真-1 コンクリート壁面材の組立て 写真-2 鋼製枠壁面材組立て

 

 

 

 

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