Q.9 補強土壁に使用する現地発生土の評価

(更新日:2015年6月29日)

 ジオテキスタイルを用いた補強土壁の盛土材に現地発生土を予定していたのですが,予想以上に状態が悪く(ロームで含水比が80%以上),このままでは盛土材料としては適さないという結論になりました。しかし現地発生土を有効利用するということで,石灰での改良法が有力になりました。この場合,石灰による発熱と強アルカリ性について,ジオテキスタイルの安全性に問題はないでしょうか。

A.9 ジオテキスタイルを用いた補強土壁工法の盛土材適用範囲は,細粒分含有量が50%未満の粗粒土となっています。それは,細粒分含有量が50%以上の細粒土を使用すると,壁面変位が大きくなるからです。当現場のローム土は細粒土ですので,そのままの使用は避けたほうがよいです。

現地発生土を石灰により改良する方法では,次の点に留意が必要です。

 

表-1 各補強土壁工法における盛土材の適用範囲

補強土壁工法 盛土材適用範囲
土質材料 岩石質材料
テールアルメ工法 細粒分含有量は25%以下 最大粒径25cm以下,かつスレーキング率30%以下
ジオテキスタイル
補強土壁工法
細粒分含有量は50%未満 適用に当たっては,岩のスレーキング試験,岩の破砕試験等の土質試験を実施し,その適否を判断する
多数アンカー工法 細粒分含有量は50%未満 最大粒径25cm以下。トンネルずりや岩塊等を用いる場合には,スレーキング率が高く,破砕率が高い場合には使用しない。

 

 

 

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一口に補強土壁工法といいましても,数多くの種類(30工法程度)があり,各々の工法が持つ特性も異なっています。

さらに設計法についても統一したものがなく,各工法により異なった手法を採用しているのが現状です。

このような状況において,現地に適した補強土壁工法を選定するためには,各工法の特性と現場における各種条件を整理して,十分検討する必要があります。(参考:工法選定の問題点と正しい選定法

弊社では,各工法で同一の条件を用いた設計計算を基に,経済性だけでなく,安定性や耐久性についても充分に配慮した選定を行なっております。

公正公平な比較検討を行なうことにより,コンプライアンスに対応した成果品をお届けいたします。

【取扱工法】 テールアルメスーパーテールアルメ多数アンカーTUSSアデムウォールRRRジオパネルジオブロックレコウォール緑化テールアルメワイヤーウォールテンサーアデムE-グリッドセルフォースコスモグリッドテンロン

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