(更新日:2008年9月29日)
補強土壁に使用する盛土材の中で,特に注意すべき盛土材はありますか?
A.27
補強土壁に使用する盛土材で特に注意すべき盛土材としては,次のようなものがある。
以下,各々について説明する。
(1) 細粒分含有量が多い盛土材
補強土壁に使用できる盛土材の適用範囲は,細粒分(土粒子の粒径が75μm以下のもの)含有量により規定される場合が多い。これらの適用範囲は工法(補強材)の種類により異なっているが,一般的な傾向としては,細粒分含有量が増加するにしたがって,壁面変位が大きくなる。
壁面変位が小さい良好な出来形の補強土壁を構築するためには,細粒分含有量が少ない良質な盛土材を使用する必要がある。細粒分含有量が15%以下で,かつ,粒度分布の良い盛土材であれば全ての工法において問題のない良質な盛土材であると言える。
(2) ぜい弱岩
泥岩,頁岩,凝灰岩,片岩などのぜい弱岩を盛土材に使用すると,建設機械の走行や降雨等により施工中に容易に粘土化してしまう場合や,施工中は塊状の堅硬な岩石であるが,地下水などの影響を受け,乾燥湿潤が繰返されることにより,時間の経過とともに徐々に細粒化(スレーキング)する場合があり,盛土完成後に長期にわたる圧縮沈下が発生する。このような盛土材を使用する場合には,事前にスレーキング試験等を行ってスレーキングの度合いを確認して使用の可否を決定する必要がある。
一般的にはスレーキング率が30%以下であれば使用できるとしているが,この場合でもスレーキングの原因となる水の浸入を防止するとともに,地下排水工を十分に設けることが必要である。
(3) 岩石質材料
硬岩ずりなどの岩石質材料を使用する場合には,粒径が大きいために,土質材料とは異なった施工法及び施工管理法を採用する必要がある。岩石質材料の場合,砂置換法による密度管理は不可能であるので,試験盛土を実施して,転圧機械,締固め厚さ,転圧回数等を規定した「工法規定方式」で管理している。また,転圧機械としては締固め厚さに応じた起振力を有する振動ローラを用いる場合が多い。
(4) まさ土・山砂・シラス
これらの盛土材は施工性が良い反面,水が浸入しやすく,その結果せん断強度の低下や大きな圧縮沈下が発生する場合がある。対策としては地下排水工を十分に設置するとともに,十分な転圧が必要となる。
補強土壁工法とは,壁面材,補強材,及び盛土材を主要部材とした擁壁の1つです。
一口に補強土壁工法といいましても,数多くの種類(30工法程度)があり,各々の工法が持つ特性も異なっています。
さらに設計法についても統一したものがなく,各工法により異なった手法を採用しているのが現状です。
このような状況において,現地に適した補強土壁工法を選定するためには,各工法の特性と現場における各種条件を整理して,十分検討する必要があります。(参考:工法選定の問題点と正しい選定法)
弊社では,各工法で同一の条件を用いた設計計算を基に,経済性だけでなく,安定性や耐久性についても充分に配慮した選定を行なっております。
公正公平な比較検討を行なうことにより,コンプライアンスに対応した成果品をお届けいたします。
【取扱工法】 テールアルメ,スーパーテールアルメ,多数アンカー,TUSS,アデムウォール,RRR,ジオパネル,ジオブロック,レコウォール,緑化テールアルメ,ワイヤーウォール,テンサー,アデム,E-グリッド,セルフォース,コスモグリッド,テンロン等
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