Q.43 盛土材の締固め管理

(更新日:2015年10月14日)

 補強土壁の施工における盛土材の締固め管理の種類と方法について教えてください。

A.43

盛土材の締固めは,補強材との引抜き抵抗力を確保し,安定性の高い補強土壁を施工する上で非常に重要である。補強土壁では補強材の敷設高さに合わせて締固めが行われるため,通常の盛土に比べて仕上り層厚は必然的に管理された状態となる。締固め規定には,表-1に示すような方式があり,工事の性格,規模,土質条件など現場の状況を考慮した上でいずれかを選択する。

 

表-1 盛土材の締固め規定

方式 概要 具体的方法
品質規定方式 盛土に必要な品質を仕様書に明示し,締固めの方法については施工者にゆだねる方式 ・基準試験の最大乾燥密度,最適含水比を利用して,締固め度で規定する方法
・空気間げき率,又は飽和度を施工含水比で規定する方法
・締固めた土の強度,変形特性を規定する方法
工法規定方式 盛土の締固めにあたって,使用する締固め機械の機種,締固め回数などの工法そのものを仕様書に規定する方式 試験盛土により,盛土層厚,締固め機械の機種,締固め回数を決定する

 

一般的には土質材料では品質規定方式を,岩石質材料では工法規定方式を採用する場合が多い。

しかしながら,厳密な意味での品質の身を規定している仕様書は見られない。補強土壁についても,締固め後の品質と,締固め後の一層の仕上り厚さなどと組み合わせて規定し,主な検査対象としては締固め後の品質としている。このような方式を,工法推奨・品質規定の方式という。

盛土材の締固め管理は,締固め度によって管理することを標準とし,一般部の場合「JIS A 1210(突固めによる土の締固め試験方法)」のA,B法による最大乾燥密度の95%以上,またはC,D,E法による最大乾燥密度の90%以上を管理値とする。

 

 

 

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