(更新日:2013年2月4日)
(『道路橋示方書・同解説 Ⅰ共通編Ⅳ下部構造編(平成24年3月)』に記載されている橋台背面アプローチ部の用語解説)
橋台背面アプローチ部とは,橋台と背面側の盛土等との間に位置し,両構造間の路面の連続性を確保するために設ける構造部分をいい,橋の安全性や供用性に影響する重要な部分である。
(a)一般の橋台の場合 | (b)背面受働抵抗を考慮する橋台の場合 (インテグラルアバット構造) |
図-1 橋台背面アプローチ部の範囲
橋台背面アプローチ部は,沈下を生じにくい橋台と,沈下が生じやすい盛土等の境界部にあるため,両者の沈下量の差により路面に段差が生じやすい。最近では,地震時に橋本体の損傷よりも橋台背面の段差により通行が困難となり,結果的に使用目的との適合性の観点から橋としての性能を満たすことができない例が相対的に増えてきている。
したがって,橋台背面アプローチ部は,一般の盛土よりも構造の設計,材料の選定,施工等に関して特段の配慮が必要である。
表-1 橋台背面アプローチ部に用いることが適切な材料の仕様例
項目 | 範囲 |
最大粒径 | 100mm |
4750μmふるい通過百分率 | 25~100% |
75μmふるい通過百分率 | 0~25% |
塑性指数 Ip(425μmふるい通過分について) | 10以下 |
※:有機質土,火山灰質の細粒土を含む材料を除く。
表-2 橋台背面の締固め管理値の例
橋台のタイプ | 一般の 橋台背面 |
インテグラルアバット構造の 橋台背面 |
締固め度 Dc(※1,2) | Dc>平均92%,最小90% | Dc>平均97%,最小95% |
仕上り厚 | 200mm以下 |
※1: | 土砂区分が砂質土の場合に適用。締固め度は,施工管理高ごとに測定し, その平均値及び最小値で照査する。 測定点数は,施工面積に応じて設定する。 |
※2: | 突固め方法がC,D,E法の場合の管理基準値を示す。 |
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