(更新日:2023年10月3日)
(1) スレーキング率とは
スレーキング率とは,岩石を用いて5サイクル乾湿繰返しを行い,目開き9.5mmふるいで水洗いした残留乾燥質量の,全炉乾燥質量に対する比。質量百分率で表す。この値によって,補強土壁の盛土材として使用できるかを判断する必要がある。
(2) 試験方法
試験方法は,次のとおりとする。
a) 容器の質量mc(g)をはかる。
b) 試料を容器に入れ,全質量ma(g)をはかる。なお,試料は最小質量3kg以上のものを3点分用意する。
c) 試料を容器ごと恒温乾燥炉に入れ,(110±5)℃で一定質量になるまで炉乾燥する。
d) 炉乾燥試料を容器ごとデシケーターに移し,ほぼ室温になるまで冷ました後,全質量mb(g)をはかる。なお,この質量の測定は1サイクル目だけで良い。
e) 容器内に常温水を注ぎ,試料を23.5時間水浸する。
f) 試料が入った容器の水切りを行う。このとき,容器内の岩片や細粒化した試料が水と一緒に容器外へ出ないように注意する。
g) c)~f)の試験過程を乾湿繰返し1サイクルとして,5サイクルまで乾湿繰返しを行う。 なお,試験を休日などで中断する場合は,試料を容器ごと恒温乾燥炉内の(110±5)℃で保持する。
h) 乾湿繰返しを5サイクル行った後,ただちに目開き9.5mmふるいで水洗いする。
i) 目開き9.5mmに残留した試料を(110±5)℃で一定質量になるまで炉乾燥する。
j) 炉乾燥した試料を室温になるまで冷まし,全炉乾燥質量mb'(g)をはかる。なお,試験は3点行い,早期に土砂化(9.5mm以下)した場合は,その時点で中止するとともに,データシートの備考欄にサイクル数を明記する。
(3) スレーキング率の算出
ここで、
mb: 炉乾燥試料と容器の質量(g)
mc: 容器の質量(g)
mb': 9.5mmふるい残留乾燥試料と容器の質量(g)
関連用語: スレーキング もあわせて参考にしてください。
参考文献
・東中西高速道路株式会社:NEXCO試験方法 第1編 土質関係試験方法,pp42-44,平成27年 7月
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