(更新日:2014年8月18日)
(『道路土工要綱(平成21年度版)』の用語「凍上」の解説)
凍上は,気温の低下により土中の水分が凍り,地盤中に氷の層が形成されることにより,地盤が隆起する現象である。凍上現象による被害は,道路路面(舗装)をはじめとして,擁壁の壁面やボックスカルバートの側面など各種の構造物に及ぶ。
地盤の凍上に影響を与える主な因子は,温度・湿度・水である。これらは凍上3要素と呼ばれ,地盤の凍上は以下に示す3つの条件が同時に揃ったときに発生する。
写真-1 舗装の凍上例 |
写真-2 補強土壁の凍上例 |
一般に,粗粒土と呼ばれる砂や礫は凍上性を持たず,凍上には少なくともシルト以下の微粒子の存在が必要である。しかし、粒径が少なくなりすぎると透水性が悪くなるため,地盤としての凍上性は逆に小さくなる。
補強土壁の場合,壁面からの冷気により凍結が進行して凍上力が作用すると,補強材または壁面材と補強材の連結部が破断する場合がある。補強土壁の凍上対策については,壁面材の背面の凍結深さまでの範囲を透水性の高い良質材(砕石等)を使用する方法や断熱材を適用する方法がある。
なお,凍上の被害は,北日本を中心とする11道県(北海道,青森県,岩手県,宮城県,秋田県,山形県,福島県,栃木県,山梨県,長野県,岐阜県)などの極寒冷地において発生しやすい傾向がある。
弊社では、補強土壁工法の断面検討、比較検討、詳細設計など承っております。
補強土壁工法とは,壁面材,補強材,及び盛土材を主要部材とした擁壁の1つです。
一口に補強土壁工法といいましても,数多くの種類(30工法程度)があり,各々の工法が持つ特性も異なっています。
さらに設計法についても統一したものがなく,各工法により異なった手法を採用しているのが現状です。
このような状況において,現地に適した補強土壁工法を選定するためには,各工法の特性と現場における各種条件を整理して,十分検討する必要があります。(参考:工法選定の問題点と正しい選定法)
弊社では,各工法で同一の条件を用いた設計計算を基に,経済性だけでなく,安定性や耐久性についても充分に配慮した選定を行なっております。
公正公平な比較検討を行なうことにより,コンプライアンスに対応した成果品をお届けいたします。
【取扱工法】 テールアルメ,スーパーテールアルメ,多数アンカー,TUSS,アデムウォール,RRR,ジオパネル,ジオブロック,レコウォール,緑化テールアルメ,ワイヤーウォール,テンサー,アデム,E-グリッド,セルフォース,コスモグリッド,テンロン等
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