擁壁の検討(衝突荷重)

(更新日:2023年4月13日)

(1) 衝突荷重

擁壁の頂部に車両用防護柵等を設置する場合,擁壁や防護柵の設置条件等を考慮し,衝突荷重を適切に設置し検討する。

また,衝突荷重は「防護柵の設置基準・同解説」および「車両用防護柵標準仕様・同解説」(日本道路協会)を参考に定める。

 

(2) 自動車の衝突荷重

(※1 1ブロックは,通常のコンクリート擁壁では伸縮目地で区切られた延長方向の単位を示す。)

 

図-1 擁壁に作用する衝突荷重

 

表-1 たわみ性防護柵の衝突荷重

防護柵の種別 衝突荷重P(kN) 擁壁天端からの
作用高さh(m)
砂詰め固定 モルタル固定
SS, SA, SB 55 60 0.76
SC 50 60 0.60
A 50 60 0.60
B, C 30 40 0.60

 

表-2 剛性防護柵の衝突荷重

防護柵の種別 衝突荷重P(kN) 路面からの作用高さ
h(m)
単スロープ型 フロリダ型 直壁型
SS 135 138 170 1.0
SA 86 88 109 1.0
SB 57 58 72 0.9
SC 34 35 43 0.8

 

(3) 自動車の前輪荷重

たわみ性防護柵は,車両衝突時に支柱が変形し,支柱中心部を乗り上げる形で衝突車両の車輪が通過する。したがって,擁壁頂部にたわみ性防護柵を直接設ける場合には,図-2に示すように,衝突荷重と同時に擁壁頂部に衝突車両の前輪荷重25kNを考慮するものとする。

 

図-2 衝突車両の前輪荷重

 

 

参考文献

・社団法人日本道路協会:擁壁工指針(平成24年度版),pp61-63,2012.7

 

 

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