補強土壁の設計基準書

(更新日:2015年4月28日)

従来,補強土壁工法の設計法は統一したものはなく,工法ごとに異なった設計法を採用していた。しかしながら「道路土工擁壁工指針(平成24年度版)」の改訂に伴い,平成27年4月現在,補強土壁工法の設計法は,検討項目とともに計算方法もある程度統一されてきた。

工法ごとの設計法は,公的機関発行による設計基準書によるものや,補強土壁メーカーや施工業者等が組織する工法協会発行による設計基準書によるものの2種類がある。平成27年4月現在の代表的な設計基準書を以下に示す。

 

表-1 設計基準書(公的機関発行)

発行 設計基準書 適用工法
(一財)日本道路協会 道路土工 擁壁工指針(平成24年度版) 第6章 補強土擁壁
pp.223~282,2012.7.
補強土壁全般
(一財)土木研究センター 補強土(テールアルメ)壁工法設計・施工マニュアル
第4回改訂版,2014.8.
テールアルメ工法
(一財)土木研究センター ジオテキスタイルを用いた補強土の設計・施工マニュアル
第二回改訂版,2013.12.
ジオテキスタイルを用いた
補強土壁工法
(一財)土木研究センター 多数アンカー式補強土壁工法設計・施工マニュアル
第4版,2014.8.
多数アンカー工法
(一財)土木研究センター アデムウォール(補強土壁)工法設計・施工マニュアル
2014.9
アデムウォール工法

 

表-2 設計基準書の例(工法協会発行)

発行 設計基準書 適用工法
RRR工法協会 補強盛土工法 設計・施工マニュアル RRR工法
補強土工法・タス協会 TUSS工法 設計・施工マニュアル TUSS工法
ジオウォール協会 ワイヤーウォール補強土壁工法設計・施工マニュアル ワイヤーウォール工法
     
・・・etc    
     

 

「道路土工擁壁工指針(平成24年度版)」の改訂に伴い,補強土壁工の検討において大きく変わった点のひとつに,円弧すべり照査方法が挙げられる。テールアルメ工法や多数アンカー工法は,従来の円弧すべり検討では“見かけの粘着力”を用いて計算していたが,これらの新マニュアルではジオテキスタイル工法と同様,“補強材の引抜き抵抗力”を考慮して計算するようになった。

 

また,表-1に示すマニュアルにおいて,予備設計段階などの土質試験を実施しない場合の円弧すべり照査に用いる盛土材(砂質土)の設計土質定数には,粘着力の仮定値としてc=10kN/m2を考慮してよい(※1)こととなり,円弧すべり照査方法が統一された。

 

※1 関連用語「盛土材の設計土質定数」も参照ください。)

 

 

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